2014年08月22日

十数年前、初めてアルコール専門病院に入院しました。
当然、長年の飲酒でボロボロの身体機能に陥っていましたから、
入院して一週間は一般病棟とは違う監視病棟に入れられました。
監視病棟は窓には鉄格子が巡らしてあり、日夜監視付きであって
数人のベットのある部屋からは一歩たりとも外へは出られません。

入院後、二三日して少し落ち着くと、数々の検査を受診させられました。
血液検査では勿論、とてつもない酷い数値を叩き出します。
腹部超音波検査では、当然、脂肪肝や肝臓肥大の所見です。
骨密度も低下しているという情けない測定結果も披露されます。

およそ、いいところなどあろう筈がありません。( ・Д・)
そして最後は別の提携病院に連れて行かれ、極めつきの脳のMRI検査。
初めての検査だったので、なにか仰々しくて、いたく緊張した記憶があります。

1週間後くらいに、再び提携病院に赴いて医師からの診断結果を拝聴。
健常者が100とすれば、95%程度に萎縮しているとの事でした。
頭蓋骨と大脳前頭葉の間に隙間が生じてきているという説明です。
このまま酒を飲み続けると更に悪化し、萎縮した脳は回復することはないと脅されます。

脳の断面写真は見たことがなく、ああ、自分の脳はこうなのかと感慨深げでもあったが、
素人目でも隙間が解るような写真を見せられた時に、何故か不思議と、
安物のブランディの肴として好物であった胡桃をイメージしてしまいました。

頭蓋骨の中で萎縮して干からびた脳髄が、カラカラと虚しく回転している図式である。
ああ、いよいよ痴呆の類に転落してしまったのだなあと、流石に後悔したものです。(´・ω・`)

そうして、病院に入院していた間は、自分でも驚くような素面の真人間に戻り、
病院での毎日のレクチャーや体験発表などを極めて真面目にこなしました。

アルコール専門の大病院で、入院患者は確か4-50人位居たような気がします。
ただ、二三の御仁は病院近くを散歩中に謀らずも飲酒して、監視房に入れられたり、
親しくしていた花屋が家業の気の良い御隠居は、一時帰宅許可で自宅に帰った際に、
飲酒がぶり返して手がつけられなくなり、深夜に救急搬送されて監視房へ戻って来ました。
などなど、数%の患者は、なんらかのゴタゴタを引き起こしていました。

かくいう童子は、人が変わったように規則正しい生活を卒なくこなす優等生でした。
ただし、医師から入院当初指示された三ヶ月の治療期間を全うせずに、
二ヶ月足らずの状態で医師の言う事も聞く耳を持たず、退院を申し出たのです。

すっかりと飲酒欲求も消え失せていたし、もう大丈夫だと勝手に判断していました。
院内のオリエンテーションも聞いたような話ばかりでつまらなくなり、
夕刻からの、市内に数ヶ所ある断酒会とAAへの研修生としての参加にしても、
何処へ行っても酒害を懺悔するお決まりの話ばかりで飽きてしまって、
「もう得るものもなくなった。意味がない。」と家族にも了解を得て満期に至らずに退院。

ところがであります。病院を退院したその日のこと。
自宅への帰路の途中、ぴたりと止んでいた筈の飲酒欲求が突然と鎌首を持ち上げてきたのです。
悪魔に憑りつかれた如く、抗う事もなく酒屋に入りトリスのポケット瓶を入手していました。
道々飲みながら、出所したばかりの極悪非道の罪人の様に、シャバに戻った雰囲気を味わったものです。

それ以降、脳萎縮など次第次第に意識から遠のいて行き、ひたすら飲み続けて来ました。
十数年来、脳のMRIは受けていないけれど、今受診したら一体どういう状態になってるのだろう。
おそらく10%やそこらは更に萎縮したのかもしれないなあ。。。(T_T)

確かに、この数年極めて物忘れが酷くなったのを実感するのであります。
仕事の打ち合わせも、後で議事録を見てようやく、あっ、そうだったな、
と幽かな記憶の淵から這い上がる。議事録がなければ、完全に記憶喪失状態。
こんな話したっけなあってのも日常茶飯事であります。

昨日何を食べたのかも思い出せない事も、ままあります。
家を出た後、ガスは消したか、電気は消したか、不安になって戻ることも度々。
数日前は、朝シャワーを浴びた後、元栓を捻り忘れて、
夜帰って来て水が出っぱなしになっているのを発見し仰天したのです。
来月の水道代が如何ほどのものか今から不安であります。('A`|||)

そんなこんなで、認知症の一歩手前ではなかろうかと不安なる瞬間もあります。

しかし、一度ダメージを受けた脳細胞は基本的には回復することはないようですが、
アンビリーバブルな奇跡的な脳の回復を報道するテレビ番組を見たりすると、
断酒を続けて脳に刺激を与える生き方(わくわくする仕事や事柄)を継続する事を怠らなければ、
多少はリカバリできるのではなかろうかと素人判断で楽天的に構える事にしています。

でもね。首を傾げて頭を左右に揺らせば、胡桃の実のような音が、
何処からかカラコロと聞こえてくる気がするのは何故なのかなあ。
ゲゲゲの鬼太郎のテーマ曲のように、カランコロン カランカランコロン♪ と。(´・ω・`)

↓クリック頂ければ、萎縮もちょっぴり緩和されそうです。


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