2013年10月02日

(前回からの続きです)

次の日目覚めると、微かに何か騒動を起こしたような感覚がありましたが、よく覚えておりません。

同室の先輩(2名1室の寮だったのです。)に、前夜の一部始終を聞かされました。
入寮者の歓迎会で、管理人と議論となり、揉めた挙句、売り言葉に買い言葉で、
あまりの童子の暴言に管理人が怒ってしまい、「退寮だ!」といわれた童子が、
「こちらから、こんな寮など出ていったるわい!!!(゚皿゚メ)」と啖呵を切ったようなのです。

けれど、よく考えて見れば行くあても金もありません。
また、会社の人事についても好ましくはありません。
先輩諸氏から、とにかく謝りに行って来いと云われ、管理人にしぶしぶ頭を下げに行きました。φ(.. )

会社には、札つき人物なので、また、酒の騒ぎの連絡は入っていたようですが、
なんとか、寮に留まることになりました。

その後、会社員生活が軌道に乗り始めると、暴力を振るうということは、不思議と蔭を潜めましたが、
飲みすぎて、ある一線を越えると、プッツリとブラックアウトを起こす事はなくなりませんでした。
微かに記憶が残っていることもありますが、大半は記憶がないという困ったものです。
いつも、酔いがさめて後日、第三者から、昨夜暴言を吐いてたぞと知らされ、
ああそうだったのか、というパターンです。
ちなみに、25歳以降は(こちらからの一方的)暴力沙汰は皆無となりました。
(あまり、自慢でもありませんね。(*´∇`*))

しかし、根が真面目((☆゚∀゚)な童子は、土日もこつこつと仕事の勉強を重ね、
こと仕事の力量と出来栄えに関しては、めきめきと頭角を現して行くのでした。
仕事の評判が伝わったのか、引き抜かれたような采配で、
東京のビッグプロジェクトに参加するため、再び東京へ戻されます。

まだ、その頃は、仕事も忙しく、毎日飲酒という所までは行っていませんでしたが、
よく、仕事仲間や取引先の気の会う面々で会社帰りに、飲みに行ったものです。
ただ一旦飲みだすと止まらない癖はどうにも抜けようがなく、次の日は二日酔いで休みが度々でした。
それでも、時たま飲みすぎで休むが良く働くやつだなあという評判だったと思います。

仕事柄、徹夜の作業も多く、3ヶ月で500時間の残業をこなした事もあります。
1ヶ月で、たった1日の日曜日しか休日がない月もありました。
それでも、仕事が面白かったのです。酒で休むことも少なくなりました。
基本給より、残業代のほうが遥かに多かった記憶があります。
その頃はまだ日本の成長期で、労働基準監督署も緩めの采配だったのかなあ。

2年後、東京での実績を揚げた童子は、再び大阪支社に戻ります。
大阪地区の中規模案件のプロジェクトのリーダーまで任せてもらえるようになりました。

そして、28歳にして結婚。32歳で一戸建てを京都の太秦に購入。その年に1児をもうけます。
嵐電と阪急電車の特急を乗り継いで梅田まで通った日々が懐かしく思い出されます。
サラリーマンとして、極めて順風満帆に滑り出したかのように思えた時期です。

(つづく)


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ctxt0475ctxt0475 at 06:30│コメント(3)トラックバック(0)

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この記事へのコメント

1. Posted by パール   2013年10月02日 12:29
あの武勇伝から一転して、ハイスピードで出世されたのですね。
なんだか、ドラマになりそうな話でワクワクして読んでます。
さすが、文才のある方は表現力が違います。続きを楽しみにしてます。

幸せの絶頂こそ、酒が欠かせない。私はそう言い訳して今まで来ました。
酒が止められない衝動がある時点で不幸への階段を登り始めてた事、気づくのに10年以上かかりました。
まだ油断出来ませんがやめてスッキリしています。
2. Posted by 酒呑童子   2013年10月02日 22:35
パールさん
こんばんは。
出世と奈落とを繰り返して来ました。
我ながら、よくぞ、ここまで人生を歩いて来れたものです。
この病気、悲しいかな、生涯、絶対に油断はできません。
自己を自ら啓蒙研鑽しつづける事だけが、
生き延びられる術であり、己の宿命だと思っております。
3. Posted by dostawa kwiatów   2014年01月18日 23:50
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