2013年06月19日

以前のブログ記事で書いたように、
酒を飲まない人間とは深い付き合いが出来なかった。
あげく、親友は全員酒飲みであった。

そんな類であるから、童子も、童子の酒飲み友達たちも、
酒を飲めない人間は一種片端であるような偏見を持っていた。
今思えば、ひどい話である。

学生時代の事である。
ある日、あるグループでの会合が終わった後、
童子のアパートで酒を飲もうということになった。
5人のメンバーだったが、1人だけ、酒は飲めないので帰りますという男がいた。
(仮にAさんとしよう。)
京都の某私立大柔道部の猛者だったのだが、まったくの下戸であった。
最近の日本柔道界の不埒な面々とは違い、真面目過ぎる位の男であった。

童子と悪友のBは、「付き合いが悪いのじゃな~い」などと、
無理強いして、飲み会を嫌がるAさんをアパートに誘った。
(誤解のないように言っておくが、Aさん含め全員男性である。)
たちまち酒盛りが始まり、童子とBはガンガンと飲り始めた。
Aさん以外の2人も、そこそこ飲める。皆酔いが回って座が盛り上がる。

Aさんだけは、素面でなかなかついてゆけないのを見かねた
酔っぱらったBが、Aさんにグラスを突きつけた。
Aさんは、「すみません。飲めません。」と断った。
そんな「飲め。」「飲めない。」の押問答が何回かあった後、
突然、Bがグラスのウイスキーを、Aさんの顔にひっかけた。

「俺の酒が飲めんちゅうのか!」と凄んだ。童子も「そうだそうだ」と加勢していた。
遂に、場の状況から意を決したAさんは、ウイスキーが注がれたグラスを思いっきり呷った。
Bが、「なんだ飲めるじゃないかい。もう一杯行けや。」とさらに勧めた。

ところが、2杯目を呷ってしばらく経った時、突然Aさんがひっくり返ったのだ。
口から泡を出して、引きつけを起こした様子であった。
今思えば、急性アルコール中毒であろうか。
酒飲みの連中は、普段ありえない状況にびっくりして、うろたえてしまい、
おい、えらいことになった。やあ、救急車だ、消防署だと、大騒ぎになった。w(゚o゚)w オオー!

当時、携帯電話などという高度情報処理端末などない。
アパートに1台の共用電話。
その電話でおそらく彼女と長電話していた他の学生から、
「おい、緊急事態じゃい!」と電話機を奪い取り、
救急車を呼ぼうとするが、酔っ払っていて、なかなか話が通じない。
最後は、童子がなんとか119を回せた記憶がある。

救急車がようやく到着して、病院へ搬送。
Bは流石に責任を感じて、救急車に同乗して行った。
救急治療後、Aさんは正気を取り戻し、入院することなく帰宅したようだ。

Bが戻って来て、4人でまた酒盛りの継続となったが、それで事件は終わらなかった。
しばらくして警察官が事情聴収に訪ねて来たのである。
この時、酔っぱらったB(実は童子かもしれない)が、「何をしにきた」と、また凄んでしまったのだ。
酔っ払って、部屋の電灯やなにかを、引きちぎって警察官に投げたようだった。
そんなこんなで、小一時間、警察とひと悶着があったのは覚えている。
(童子かBか、あるいは他の2人か、誰が張本人だったかは定かではないが、
 近隣の住人も集まってくるような騒ぎだった事だけは記憶にある。)


次の朝、ドアのノックで目覚めた。ガンガンの二日酔いでドアを開ければ、
アパートの大家さんの奥さんが乳飲み子を背負って突っ立っていた。
「昨夜は、とんでもない騒ぎがあったようですが。。。。
 今後、またこんな事があると。。。」

「すんませんです。二度とご迷惑はおかけしません。」

と言いつつも、こんな事が2度3度続いたのであるが、
気弱な奥さんであったため、なんとか追放は免れた。
おそらく大家さんと奥さんは、冷や冷やものだったであろう。
一時は、ぐでんぐでんに酔っぱらって、煙草の火が布団に引火しボヤ騒ぎにもなった事もある。
(布団の火は鎮火したように見えても、火種はなかなか消えていないので、要注意である。
 完全に水をかけて制圧しないと大変危険である。Σ(゚д゚;))


そんな酒飲みの人間関係で生活が成り立っていたため、およそ下戸の人とは交友することがなかった。
酒を飲まない奴は、何か人間的に欠陥があるくらいに思い、
情けない奴だ、人生の楽しみを解らん無粋の輩だと、
人種差別をしていたくらいであった。

が、しかし、である。
アルコール依存症の”否認”を封じ込められ、断酒生活を余儀なくされるに至った今、
酒を飲めない人と話す機会が増えて、なぜか下戸の人々に親近感さえ湧いてくるような、
意識の変貌が童子の内部で芽生えている事に最近気づいた。
(まったく、ほんに現金な奴っちゃのう。。。( ・Д・))

アルコールによる誤った偏見が、多くの貴重な出会いをスポイルしてきて
しまったのかも知れないなあと、ふと思う此の頃である。(´・ω・`)


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