2018年06月

2018年06月30日

ず~と、ず~と、昔の昔。学生時代の事である。
普通は4年で終わるものを、学業に励み過ぎて(?)6年に及んだ。
(別の言い方では、留年とか云うようだ。φ(.. )ガーン!)
童子は、長い長い学生生活の最後の記念にと思い、
同じ穴の貉であった2留の友人と、北海道旅行の計画を立てたのだ。

当時、童子が乗っていたホンダのポンコツクーペで、
フェリーに乗って、舞鶴港を出発する。
小樽までの船旅から北海道横断のスタートを切る旅である。( -д-)ノ
予定では10日間。

貧乏学生で予算も乏しく、宿の予約は一切取っていなかった。
8月下旬の、まだ京都は例年にも増して、うだるような暑さ。
友人が、何処からか都合してきた簡易テントと薄い寝袋で、
適当にキャンプを張ればいいだろうと安易に構えていた。(´∀`)

意気揚々と京都を出発し、舞鶴から出港したまでは良かったが、
急に南方に発達した低気圧が台風に変わり、
童子達が進む同じルートで日本海沿いに追いついて来たのである。

小樽まで、なんとか逃げ切れるかと思いきや、台風の足は急に早くなり、
接近してくると共に、海は荒れ、遂にはフェリーは航海を停止して、
富山か新潟かは忘れたが、もよりの湾への緊急避難停泊となった。

船体のローリングが強くなり、だだっ広い3等部屋の床に寝ていれば、
ゴロゴロゴロゴロと体ごと転がって行きそうな酷い揺れ。
次第に押し寄せる船酔いを、酒の酔いで誤魔化そうと、
呷ってみたものの、二重の悪酔いで、悶々と一夜を過ごした。('A`|||)

台風通過を待って、小樽へは、1日遅れで着いたのだが、
とりあえずは、飲みたいという事で、一路札幌に向かう。
船旅の疲労で、流石に初日から野宿をする気も起きず、
安い宿を手配して、友人と初めての札幌の繁華街に出る。

とりあえずは、札幌ラーメンで腹を満たした後、
さあ飲むかと、目に止まった馬鹿でかいパブに入る。
船酔いがぶり返したのか、旅の疲れが出たのか、やたらと酔いが早い。(●´ω`●)

ビールとモスコーミュール数杯をひっかけてると、
やおら小用を催した童子は、フラフラした足取りで、
だだっ広いが薄暗いフロアのトイレを目指した。

「トイレは、奥を右へ曲がり長い通路の突き当りをまた右へ・・・」
という従業員の複雑な指示に従って、かなり回っているなと思ったが、
迫りくる尿意に促され早足で通路へ。
そこを右か。

ふと前方を見れば、一人の男が近づいてきている。
ぼさぼさの長髪で、なんとなく怪しげな風体。
体も大きく、童子よりも身長もあるようだ。(; ̄Д ̄)
しかも、男は童子に睨みを効かしているようなのだ。

以前、京都の夜の木屋町の路上で、妙な男と目が合い
ガンをつけられて、一発パンチを喰らった事を思い出した。
なので、目が合わないよう、下向きに通り過ぎようと、
男とは反対側の右へと歩行経路を変更した。

しかし、なんと男もまた右へシフトして歩いて来る。
どうやら、ガンを付けられた気配がした。
ちくしょう。また札幌でも喧嘩を売られるのかい。

悪いことに、酒が回って気が大きくなっていた。
ええい!そう来るかい。避けるのも癪だ。(*`Д')
と、止せばいいのに、そのまま一直線に突き進んだ。

しかし、本来小心者の童子は、
内心では、ギリギリまで近づいたら避けようと、
秘かに回避策は用意していたのだが。

それでも男は道を開けない。危ない。正面衝突する。
あわやぶつかる寸前に、童子は策どおり、左前方にスット身をかわした。
しかし、なんと、男も瞬時に左へ。
奴も同じく小心者であったのか。

ガツーンと、額に火の粉が散ったような衝撃が。(((( ;゚д゚)))
思わず、しゃがみこみ、
童子は額を押さえて、暫くうずくまっていた。

ウウッと、呻きながら薄目で頭を持ち上げると、
衝突した男もダメージがあったらしく、うずくまった様子で。。。
こりゃあマズイ事になったなと、恐る恐る目を開けば。

あれれっ!
・・・・・・・・
なんと、男も童子を見つめていたのだ。
童子と瓜二つの顔で。。。φ(.. )

長い通路の突き当りの壁一面が鏡張りであったという事実を、
その時、ようやく理解したのである。
幸い鏡は、強化ガラスだったのか、損傷は無かった。φ(.. )


実は、童子はその時分、コンタクトレンズを装着していた。
まだ、ソフトが高い時代で手始めにハードレンズにしたのだが、
酔っ払って、そのまま寝入る事が多くトラブルが頻発した。

一度は、レンズが目の裏側まで180°移動して、
どうにも取り出せなくなり、クリニックのお世話になった事もあり、
危険回避のため、酔っ払ったら自然とレンズを外す習性が付いていた。

件の際も、レンズケースに収納した直後の出来事だったのである。
なので、酔っぱらいの視力0.1の世界での暗い廊下の状況が災いしたのである。

額に大きなタンコブを作り、なんとも情けない気分に落ち込んでいった童子は、
それでも二軒目の酒場を目指して、ススキノの闇に消えていくのだった。(´・ω・`)
(北海道編、続く)

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